材料検査機関での試験で、レーザー溶接シームは溶接した材料と同等の強度を有していることが証明されています。試験官が驚いて感銘を受けたことに、レーザー溶接した試験片での引張試験で、試料は破断しても継目はその張力に耐えることができました!材料検査機関での引張試験で、従来の工法で溶接した板金は例外なく溶接シームの領域で破断しました。

一回の作業で得られる正確な仕上がり
板金を溶接接合して組み立てたハウジングを、そのまま完成部品として脇に置くことができれば素晴らしいとは思いませんか?しかもそれが研磨機や類似の器具なしで、使用済みの砥石の山を築くことなく実現すれば、最高だとは思いませんか?当社では、皆様に加工所要時間を短縮して、本当に重要な作業、すなわち溶接に集中して頂きたいと考えています。それを実現する手段が レーザー溶接です。レーザーほど柔軟に使用可能なツールはありません。レーザーでは、表面の外観を滑らかに保ちながら加工品を接合することも、深い溶接シームを生み出すことも可能です。そして最高の利点として、大抵は後処理が完全に不要であることが挙げられます。正確で外観も良好な継目が 毎回得られます。
加工所要時間の短縮に貢献するレーザー溶接
貴重な時間、神経と労力の浪費から解放されるチャンスです。レーザーを接合用ツールとして採用すれば、部品コストを持続的に削減することができます。滑らかで見栄えが良い外側の継目、そして最大で何メートルにも及ぶ深くて極めて強度の高い溶接接合部が、 レーザー溶接ではたやすく実現可能です。その結果、細い継目形状が生み出され、歪みが最低限に抑えられます。
見栄えが最高で強度又は気密性が高い継目が実現します。
レーザー溶接ではプロセス速度が高いため、部品コストが最低限に抑えられます。
極めて多種多様な新しい継目形状が可能になり、デザイン面での自由度の向上というメリットが得られます。
オートメーションにより高い再現性が得られます。ロボットにミスはありません。
当社のお客様も納得の技術: 将来性のあるレーザー溶接
溶接は素晴らしい技術であり、 それは様々な観点から言うことができます。灼熱の光の中で新しい形状が生み出されますが、 その際には継目の強度が主要なポイントとなります。この点が、それ以外の要素の基礎となります。ただし柔軟な板金加工を実現する過程には、最適化できる一連の要素がその他にも当然のごとく存在しています。その例として、時間と労働力という資源の効率的な投入が挙げられます。もちろんパーツ品質も外観面と技術面の両面で欠かすことのできない要素です。しかしながら、従来のアーク溶接では極めて煩わしい作業が、つまり後処理が再三再四やむを得ず発生してしまいます。その点レーザー溶接では、後処理が大抵は完全に不要であることが大きなメリットです。
レーザー溶接にまつわる作り話 – 先入観の排除
従来の板金加工では、MIG / MAG / TIG工法が依然として支配的な地位を占めていることが少なくないため、レーザー溶接の導入をためらう方もいらっしゃるかもしれません。よく言及される不安材料について詳しく見ていきましょう。
実際は、溶接時間が長ければ長いほど、また後処理の手間が大きければ大きいほど、レーザー溶接導入の投資回収期間は短くなります。それはロット数が1の場合でさえも当てはまります。継目品質に対する要件が高い場合は、必要な後処理の量が多くなりますが、 その点でレーザー溶接には大きな長所があります。外側の目に見える継目が、大抵は研削などの後処理を全く行うことなく、最高の見栄えで得られるからです。またレーザー溶接では部品への入熱量が少ないため歪みもほとんどなく、その結果事後の修正作業も不要になります。他の工法より明らかに高い溶接速度も、時間と費用の削減に貢献します。
従来の溶接プロセスでも様々な継目を生み出すことは可能ですが、レーザー溶接での多様性には遠く及びません。例えばレーザーでは板厚が異なる材料同士の溶接が可能であり、重ね継手や覆われているT継手を生み出すことができます。レーザー溶接では考えられるあらゆる継目形状を生み出すことができ、その多くは片側からしかアクセスできない場合でも可能です。なお、熱伝導溶接では卓越した表面品質を有する継目が生成されます。深溶け込み溶接では細くて深い高強度継目が生成されます。また、熱伝導溶接と深溶け込み溶接のどちらの工法でも、他の工法より明らかに高いプロセス速度が実現します。
極めて複雑な例外ケースを除いて、高価な治具が必要になることはありません。クランプ装置は多くの場合、板金構造と規格品でも製造可能です。そして既存の治具をベースにして、後でその変形バリエーションを素早く構築することができます。TRUMPFでは冶具デザインのセミナーを通して、治具製造開始時の支援を提供しています。エキスパートが講師を務める2日間のセミナーを受講することで、参加者は板金を使用して適切な治具を設計して、レーザー溶接部品の加工効率を更に高められるようになります。また、治具なしでの溶接も可能です。その場合は部品を仮留めして、それを溶接用に機械内で固定するだけで事足ります。
レーザー溶接は極めて簡単に始められます。FusionLineを搭載したTruLaser Weld 5000では、部品の誤差を溶接プロセス中に補正することができるほか、幅が最大1ミリメートルの隙間を埋めることさえも可能です。しかもFusionLineでは溶接シーム品質とプロセス速度に関して、純粋なレーザーシームの場合ほどではないものの、従来の溶接部品の場合をはるかに上回る結果が得られます。従って、部品ポートフォリオがレーザー溶接向けに最適化されていない場合でも、ユーザーは経済的にレーザー溶接することができます。
煩わしい後処理と修理が不要に
TRUMPFマシンを使用したレーザー溶接では、大抵は研削や研磨などの後処理を全く行うことなく最高品質の継目が得られます。歪みもごくわずかであるため、修正作業も不要です。また、砥石などの消耗品も節約することができます。それと同時に、レーザー溶接は迅速で生産性が高いため、加工所要時間の大幅な短縮も実現します。原則的には、溶接時間が長ければ長いほど、また必要な後処理が多ければ多いほど、レーザー溶接導入の投資回収期間が短くなると言えます。

導入する価値のあるレーザー溶接
数字は嘘をつきません。そこで、TIGハンド溶接とレーザー溶接を経済面で比較してみたいと思います。対象となる加工品は、外観面で高い要件を満たす必要がある軟鋼製フードです。比較した結果、各パーツでの接合に関して、自動レーザー溶接では時間が最大90 %、費用が最大65 %節約されることが判明しました。これは板金生産が新次元に飛躍することを意味します。この種の部品を1直体制で50 %の設備稼働率で生産すれば、約2年で元が取れます。

この計算はドイツで典型的な平均値と、ロット数50のフードが10ロット、すなわち500個製造されるというモデルに基づいています。各パーツの溶接所要時間はTIGハンド溶接では約45分ですが、自動レーザー溶接では約2分です。またレーザー溶接されたフードでは後処理が不要です。従来の溶接プロセスでは各パーツにつき、後処理として更に10分必要になります。各パーツあたりのこの時間節約は、レーザー溶接では従来の工法より多めにかかるオーダーのプログラミング時間、治具費用、ロット毎のセットアップ時間を補って余りあるものです。
対決: MAG溶接とレーザー溶接の時間比較
溶接の対象となるのは、長さ60 cm、板厚1 mmの軟鋼板金2枚です。加工後の板金の歪みが異なっていることがすぐに見て取れます。部品への入熱が低いことが特徴であるレーザー溶接では、追加修正作業が必要ありません。従来の工法より高いプロセス速度だけで、既に93 %もの時間節約が実現しています。しかも修正作業が不要であるため、生産性が向上します。
証拠: 見栄えが良く強度の高い継目
柔軟性の向上に貢献する3種類の工法
熱伝導溶接、深溶け込み溶接又はFusionLineから、それぞれの部品に適した溶接プロセスを柔軟に選択することができます。その際にセットアップ作業は必要ありません。しかもそれが、軟鋼、ステンレススチールやアルミニウムなどのあらゆる一般的な材料で実現します。
自由なデザインを可能にする新しい継目形状

異なる板厚

重ね継手

覆われているT継手

パイプフランジでのストレートビード

角継手での熱伝導ビード

フランジ継手でのストレートビード

T継手での隅肉溶接ビード

突合せ継手でのストレートビード

パイプでのストレートビード
数多くの業界にメリットをもたらすレーザー溶接

多種多様な用途領域
機械/厨房機器/家具製造、設置/デザイン/医療/照明技術、食品産業、容器/器具製造、電気機器業界などの分野を問わず、様々な箇所でレーザー溶接は使用されています。水タンクなどでは、深くて強度と気密性が高い継目が不可欠です。それに対してレストランやバーなどのカウンターの目に見える継目では、見栄えが良く、滑らかで丸くなった表面を有していることが重要になります。要件は多種多様であり得ますが、 どの場合でも、継目の品質が重要であることに変わりはありません。
当社のターンキーシステムを使用してすぐにスタート

これは最新の板金生産でのレーザー溶接に適した機械です。ロボット、レーザー、加工光学ヘッド、保護キャビンとポジショニングユニットから成るこのターンキーシステムは、自動レーザー溶接に対するそれぞれのニーズに合わせて個別に調整可能です。
TRUMPFマシンでの自動レーザー溶接 – 最高レベルの柔軟性と生産性
工業生産向け工作機械とレーザーに関するグローバルなテクノロジーリーダーとして、当社では生産技術の経済性、正確性、将来性とネットワーク化の推進を義務として捉えています。レーザー溶接に関して、当社ではターンキーシステムを開発し、それに多数のインテリジェントな機能を追加しました。当社のTruLaser Weld 5000は、多才な部品ポジショナーと多数のオプションを使用してお客様のニーズにぴたりと合わせることができます。
TeachLine – 溶接シームの位置と姿勢を確実に検出
エキスパートからのコメント
TruTops Weld – プログラミング時間の短縮、同時並行で生産
4つの簡単なステップでCADモデルから溶接プログラムへ
エキスパートからのコメント
当社のターンキー型心配無用パッケージ

これは最新の板金生産でのレーザー溶接に適した機械です。ロボット、レーザー、加工光学ヘッド、保護キャビンとポジショニングユニットから成るこのターンキーシステムは、自動レーザー溶接に対するそれぞれのニーズに合わせて個別に調整可能です。