TruPrint 2000と粉末準備ステーションの不活性マシンコンセプトでは、不活性ガス下での粉末/部品ハンドリングが極めて簡単に実現します。例えばプリントした部品は統合型粉末供給装置を使用して、不活性状態で直接機械の中で取り出されます。余分な粉末は、オーバーフローコンテナに集められます。このコンテナは粉末準備ステーションに装着され、粉末は再利用するために不活性ガス下でフィルターされて粉末供給チャンバーに充填されます。こうして、オペレータが粉末に触れることなく、粉末の再利用サイクルが完結します。
プレミアム品質での3Dプリントを経済的に実現できるメリット
レーザーのビーム径が55 µmと小さいTruPrint 2000では、表面品質と細部の精度が高い高級感のあるプリント結果が得られます。直径200 mm、高さ200 mmの造形サイズ (シリンダ) を有していますが、 2体の300ワットTRUMPFファイバレーザーから成るフルフィールドマルチレーザーがビルドスペース全体に光を当てることで、最高レベルの生産性も確実に得られます。メルトプールモニタリングと広範囲に及ぶプロセス監視により、極めて高い品質水準が保証されます。TruPrint 2000での製造プロセスは、粉末が不活性ガス下で再利用されるクローズドシステムに合わせて調整されています。その結果、簡単で実用的なハンドリングと最高レベルの作業安全性が実現します。
ビーム径55 µmのフルフィールドマルチレーザーの効果で、この機械では高品質のプリント結果が高い生産性で得られます。
最適に調節されたマシンコンセプトが採用されているため、量産部品の経済的な製造が可能になります。
メルトプールモニタリングと広範囲に及ぶプロセス監視により、部品品質が一定の高水準に維持されます。
粉末が不活性状態で再利用されるクローズドシステムが採用されているため、部品と粉末を不活性ガス下で簡単に手際よく取り扱うことができます。

脊椎ケージ
TruPrint 2000では、極めて高い医療機器基準に適合したプレミアム部品品質が常に得られます。表面粗さがわずかであるため、骨とインプラント間の骨結合に好影響が及びます。積層造形ではデザイン面で新次元の自由度が得られ、機能を追加することが可能になります。積層造形で製造した脊椎ケージでは、患者に治癒プロセスの短縮と長期安定性の大幅な向上というメリットがもたらされます。

局部床義歯 (RPD)
レーザーのビーム径が55 µmと小さいTruPrint 2000では、極めて高い表面品質と細部の精度が得られますが、これは特に歯科用部品で非常に有益です。また、表面粗さがわずかであるため、後処理が不要になります。

膝インプラント
レーザーのビーム径が55 µmと小さいTruPrint 2000では、細部を高精度で造形することができますが、これは特に人工膝関節全置換術での大腿コンポーネントなどの医療用インプラントに打って付けです。積層造形では極めて精緻なグリッド構造がプリント可能であり、骨結合が大幅に向上します。

3Dプリントによる射出成形金型インサート
ビーム径が55 µmのTruPrint 2000では、温度調節機能が輪郭の近くに備わっている金型インサートなどに存在している極めて精緻な冷却ダクトをプリントすることができます。それに伴って射出成形金型の冷却能力が向上することで、歯車の製造にかかるサイクルタイムの大幅な短縮が可能になります。

CMFインプラント - スカルプレート
TruPrint 2000により、最高の品質要件を満たす個々のインプラントを適格な環境で製造することができます。Ti6Al4VELIの材料を使用した高精度のコンポーネントは、必要に応じて連続生産でも、非常に短い時間内に「オンデマンド」システムでコスト効率良くプリントすることができます。

膨張スリーブ
プリントされたアモルファス金属AMMLOY ZR01 (AMZ4) 製の膨張スリーブは軽量であり、それはとりわけ結晶質材料と比べて伸縮性と強度に優れた材料を使用していることにより実現されています。さらに、複雑な形状を部品に直接印刷することができるため、コンポーネントのシングルパーツは不要になります。Heraeus AMLOY社製
TruPrint 2000
| |
---|---|
設置サイズ(シリンダ) | 直径 200 mm x 200 mm 高さ |
実効ビルド容積(標準) | 直径 200 mm x 200 mm 高さ |
加工可能な材質 | ステンレススチール、工具鋼、アルミニウム、ニッケルベース、コバルトクロム、チタン合金、アモルメタル等の粉末状の溶接可能な金属。利用できる最新の材質およびパラメータに関する情報はお問合せください。 |
予熱(標準) | まで 200 °C |
加工品の最大レーザー出力(TRUMPF ファイバレーザー) | 300 W |
ビーム径(標準) | 55 μm |
層厚 | 20 - 100 μm |
電源および消費電力 | |
電源 (電圧) | 400/460 V |
電源(電流) | 32 A |
電気接続(電源周波数) | 50 Hz / 60 Hz |
保護ガス | 窒素、アルゴン |
構成 | |
寸法(幅 x 高 x 奥行) | 2180 mm x 2030 mm x 1400 mm |
重さ (パウダーを含む) | 3200 kg |
ダウンロード形式で用意された全製品バリエーションの技術データ。

TruTops Print
TRUMPFが販売しているTruTops Printは、TruPrintマシンを最大限に活用するための最適なソフトウェアソリューションです。最新のユーザーインターフェースには全ての機能が見やすくまとめられており、どの機能にも迅速にアクセスすることが可能です。柔軟性が高く、Zセグメント化などのデータ準備が個々の状況に合わせて可能であるほか、直感的で分かりやすいパラメータ管理では、すべてのパラメータにアクセスできるため、最大限の効率と生産性に加えて、最高レベルのプリント品質と再現性が保証されます。WZA形式で作成した高品質のベクターデータは、内蔵されているBuildJob Viewerで確認できます。

ワークフローに合わせたデータ準備
TruTops Printは、シームレスなデータ準備のワークフローを実現するために、すでに多数のCAD/CAMシステムと接続されています。
TruTops Printでのデータ準備に加えて、ワークフローを表示する際に最大限の柔軟性を実現するためのソフトウェアの代替品も提供しています。例えば、産業界で確立されているソリューションであるMaterialise MagicsとSiemens NXは、TRUMPFのソフトウェアポートフォリオの一部です。データ準備に際してどのような道が最適であるかは、ご自身でお決めください。
マルチレーザーをオプション装備することで生産性が向上します。それぞれ出力300 W、ビーム径55 µmのTRUMPFファイバレーザー2体がビルドスペースに同時に光を当てることでフレキシブルな生産が可能になり、同時間内に生産できる部品数が最大80 %増加します。そのため納期が短縮され、受注に極めて柔軟に対応できるようになります。また、各輪郭に1体のレーザーから光が当てられるため、「継目」は全く発生しません。フルフィールドマルチレーザーは100 %のオーバーラップで動作します。自動マルチレーザーアライメントをオプション装備することにより、ビルドジョブ進行中にマルチレーザースキャンフィールドの監視と相互の校正が自動的に行われ、マルチレーザー部品の最適な品質を保証します。
TruPrintビルドチャンバーに統合されたカメラと自動画像処理を介して、粉末床を自動的に監視することができます。それにより、部品の状態を常に把握し、品質パラメータを一層毎に分析することが可能になります。
レーザー溶融プロセス規定値からの逸脱をセンサーで早期に検知して、部品の際どい領域を可視化することができます。また、全ての溶融池を並行して監視することも可能であり、それはオプションのフルフィールドマルチレーザーで特に役立ちます。
TruPrintには証拠を提供する義務を果たすための様々なオプションをご用意しています: マルチレーザー、フォーカス位置測定、スキャンフィールド校正にも対応するLaser Power Calibrationは、測定及び必要に応じて再校正し、測定結果を文書化することが可能です。

積層造形向けのモニタリングソリューション
TRUMPFのインテリジェントなモニタリングソリューションにより、TruPrintマシンの造形プロセスの高度な監視と分析が可能になります。そこでは、センサーに基づくデータが検出され、加工されます。ラインナップには、プロセス (メルトプール及びパウダーベッドモニタリング)/コンディション/パフォーマンスモニタリング向けのソリューションが含まれています。モニタリング結果は、直接TruPrintマシンのHMIで見ることができます。TruTops Monitorでは更に全所有機械に関する完全な透明性が得られ、デスクトップから又はMobileControlアプリを介してモバイルで機械にリモートアクセスできるようになります。
TruPrint 2000と粉末準備ステーションの不活性マシンコンセプトでは、不活性ガス下での粉末/部品ハンドリングが極めて簡単に実現します。クローズドシステムが採用されているため、粉末との接触が効果的に防止され、高い作業安全性が得られます。また、酸素との接触も最小限に抑えられるため、材料の品質が低下することもありません。

粉末とパラメータ
高品質の金属粉末は、積層造形における信頼性の高いプロセス条件の基礎となります。推奨される粉末に適切なパラメータを組み合わせることで、3Dプリントで作られる部品に高品質な材料特性がもたらされます。
国によっては、この製品ラインナップと製品情報が異なる場合があります。技術、装備、価格及び提供アクセサリーは変更されることがあります。 現地担当者に問い合わせて、国内で製品を入手できるかどうかを確認してください。
