多品種少量生産の傾向がますます強まっていますが、TRUMPFのTruLaser 8000 Coil Editionではまさにそこに焦点が当てられています。板金加工業者が大量生産する場合、大抵はプレスラインを使用して板金加工を行いますが、新しい製品バリエーションが追加される度に、高価な曲げツールを時間をかけて製造することが必要になります。レーザを使用して直接コイルから加工することで、時間、コストと材料が節約されます。また、コイル加工は従来型の2Dレーザ切断機のユーザーにもメリットをもたらします。レーザによるコイル加工では、間隔の狭いネスティングによる材料歩留りの向上、コイル材購入時のコスト削減、そして生産性の向上が実現します。
レーザブランキングとは?
コイルから直接レーザ切断することで得られるメリット
生産ロット数が比較的大きいジョブショップ型の板金加工業者や大量生産メーカーなどにおいて、プレスラインでは投資額が高すぎる一方で柔軟性が低すぎ、2Dレーザ切断機では生産性が足りない状況で、レーザブランキングを活用すれば経済的な生産が簡単かつ迅速に実現します。
シート材と比較して材料購入費を最大15 %削減することができます。それと同時にネスティングの効率が高まるため、材料歩留りも最大15 %向上します。
生産部品の形状の変更に、プレスラインの場合よりも柔軟かつ簡単に対応可能です。レーザをツールとして使用することで、プレス金型、維持補修、保管と金型のセットアッププロセスにかかる費用が不要になります。
TruLaser 8000 Coil Editionを使用すれば、アンコイルから鋼帯のレベリング、そしてロボットベースの部品取り出しとソーティングに至るまで、切断プロセスが完全に自動化されます。従ってこの装置では、フルオート切断センターに求められる役割がすべて果たされます。
生産性が高く高度に自動化されたレーザブランキング装置は、ストレージシステムに柔軟に接続することができます。そうすることで、切断し終えた部品を接続されている別のマシンに搬送して、自動曲げ加工などを行うことができます。
TRUMPFのソフトウェアTruTops Boostからは、最適なネスティング・切り離し切断ストラテジーが提案されます。その結果、最大限の材料歩留りと効率的な残材管理が確実に実現します。このソフトウェアがあれば、取り出し時に部品がスクラップスケルトンに引っ掛かることがなくなるため、プロセス安定性が高まります。
コイル、2Dレーザ切断機、プレス:3種類のブランク材生産システムの比較
| Icon コイルレーザ加工 | アイコン 2Dレーザ切断機 | Icon プレスライン |
使用領域 | 中量・大量生産 | 少量生産 | 大量生産 |
テクノロジー | レーザ | レーザ | 曲げツール |
部品 | 単純~複雑 | 単純~非常に複雑 | 単純 |
利点 | 高い生産性、経済的、金型レス、フレキシブル | 小ロット数にも好適、材料の板厚とタイプに柔軟に対応可能 | コンターが一定の場合に非常に高い生産性が実現 |
レーザブランキングが特に役立っている業界
コンポーネントの調整が続き、多品種化が進み、それに伴って金型の交換が頻繁に求められる状況は、もはや自動車業界だけに当てはまるものではなくなっています。また、多くの業界ではロット数が縮小する傾向も強まっています。それを受けてTRUMPFのエキスパートチームが開発したソリューションは、ますます多くの業界で採用されており、そこではロット数の縮小にもかかわらず経済的な板金加工ができるようになっています。

TruLaser 8000 Coil Editionは、生産性が高くフレキシブルなレーザブランキング装置であり、コイル材の連続切断に適しています。その詳細をご覧ください。それに加えて、各業界で実現可能な適用例も紹介されています。