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必要な時に頼りになる曲げ加工自動化コンポーネント

オーストリアのオーバーエスターライヒ州に本拠を置くS&S Steinhuber GmbHは、TRUMPFの高生産性レーザ加工機とパンチ・レーザ複合加工機を所有しています。ですが、レーザ加工が高速であっても、曲げ加工などの下流工程がボトルネックになっていては、何の意味もありません。従って、この製造工程を自動化すれば、最善の解決策になるはずです。「そうなのですが、完全自動型曲げセルは巨額の投資で、高い稼働率を達成できる自信がなかったのです」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役は説明しています。そんな時に、TRUMPFからTruBend 7050用の後付け可能な曲げ加工自動化コンポーネントFlex Cellを紹介された同取締役と弟のフェルディナンド・シュタインフーバー取締役は、注意深く耳を傾けました。このコンポーネントでは、曲げ加工機を自動化できるだけでなく、引き続き手動でも使用することが可能だからです。シュタインフーバー兄弟にとっては、加工品質についての不安だけがためらいの理由になっていましたが、「それは全く見当違いでした」とフェルディナンド・シュタインフーバー取締役は認めています。 Flex Cellが角度測定システムACBを搭載して入手可能になった際、同社は所有している曲げ加工機TruBend 7050のうちの1台にFlex Cellを装備しました。「角度測定システムがあれば、正確な角度が常に保証され、自動加工で必要な品質とプロセス安定性が得られます」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役は述べています。この装置は威力を大いに発揮し、両取締役が数か月後にTruBend 7050をFlex Cellも含めてもう1台注文したほどです。「6か月もしないうちに、曲げプロセスがかなり自動化されたのです」とフェルディナンド・シュタインフーバー取締役は誇らしげに述べています。

S&S Steinhuber GmbH

steinhuber-blechverarbeitung.com

1997年にオーストリアのオーバーエスターライヒ州・グンスキルヒェンに設立されたS&S Steinhuber GmbHは、75人の従業員を抱えています。勇気をもって投資したことで、同社は単なるレーザ切断受託製造業者からトータルプロバイダーに成長し、板金の単部品とコンポーネント全体をユーザーに供給しています。同社ではレーザ装置の生産性が高く、ロット数が増加していたため、下流の製造工程を改善する必要性に迫られていましたが、ゲアハルト・シュタインフーバー取締役とフェルディナンド・シュタインフーバー取締役は、TRUMPFの柔軟で後付け可能な曲げ加工自動化コンポーネントFlex Cellをまずは1台の既存マシンに装備して、曲げ加工がボトルネックになっていた状態を解消しました。

その結果、わずか短期間で生産性が向上し、納期も短くなりました。また、この柔軟な自動化コンポーネントを導入したことで、専門人材の負担が軽くなっただけでなく、満足度も大幅に高まりました。そこで両取締役は、TruBend 7050をFlex Cellも含めてもう1台購入して、オートメーションの度合いと生産能力を6か月以内に一気に高めたのです。

業界
板金加工受託製造業者
従業員数
75
事業拠点
グンスキルヒェン(オーストリア)
TRUMPF製品
  • TruLaser 5030 TruLaser 5030 fiber TruMatic 7000 TruBend 7050 TruBend 7036 TruBend 5230 TruBend 5320

アプリケーション
  • レーザカッティング

  • 曲げ加工

  • パンチ・レーザ複合加工

課題

レーザ加工機とパンチ・レーザ複合加工機の生産性が高い場合は、下流の加工工程を改善する必要があります。「迅速な切断プロセスだけでは、生産能力を高めて納期を短縮することはできません」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役は説明しています。そこで同取締役は、曲げ加工がボトルネックになっている状態を、いきなり完全自動型曲げセルに投資することなく解消する方法について、考えを巡らせました。「市場がどのように展開するかも、そのような投資に最終的に意味があるかどうかも予想できませんから。」そんな時に、TRUMPFから柔軟で後付け可能な曲げ加工自動化コンポーネントFlex Cellを紹介されたゲアハルト・シュタインフーバー取締役は、それならば完璧な解決策になり得ると考えました。「この自動化コンポーネントでは、マシンを引き続き手動で使用することが可能なのですが、当社ではまさにこの柔軟性をオートメーションに求めていたのです。」

In nur 25 Minuten lässt sich die Flex Cell abkoppeln, verschieben, wieder ankoppeln und neu kalibrieren. Dieses Maximum an Flexibilität gibt Sicherheit.

Ferdinand Steinhuber
Kfm. Geschäftsführer S&S Steinhuber GmbH

解決策

TRUMPFの曲げ加工自動化コンポーネントFlex Cellを装備すれば、TruBend 7050が簡単に曲げセルに生まれ変わります。「これまで、どちらのFlex Cellも稼働中に連結解除したことはありませんが、装置を引き続き手動でも使用できることが分かっているだけで、安心感が得られています」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役が述べた後に、弟のフェルディナンド・シュタインフーバー取締役は次のように付け加えています。「トレーニング中に、曲げ加工自動化コンポーネントを一度連結解除しました。手間はほとんど掛からず、わずか25分で連結解除し、移動し、再び連結して校正することができました。」 この極めて高い柔軟性、高い生産性と加工品質に、両取締役は満足しています。「コストパフォーマンスに関して、Flex Cellは理想的なソリューションです」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役は総括しています。

 

実行

最初のステップとして、両取締役は既存のTruBend 7050曲げ加工機1台にFlex Cellを装備しました。「この装置で、早くもトレーニングから2週間後に生産を開始することができました」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役は語って、更に付け加えています。「加工品質は完璧で、まだすべての機能を最大限に活用していたわけではなかったにもかかわらず、生産性が大幅に高まりました。当然のことながら、これは納期に良い影響を及ぼしました。」これに満足した両取締役は、数週間後にTruBend 7050をFlex Cellも含めてもう1台注文したのです。

「プログラミングは最初はかなり困難でした」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役は認めた上で、次のように続けています。「ですが、当社の素晴らしいチームは楽しみながら新しいことを試して、コツをすぐにつかんでくれたのです。」現在では、単純なパーツであれば1時間でプログラミングが完了するようになっています。 比較的複雑なパーツの場合は、マシンが使用可能になるまでそれより少し長く掛かることもありますが、稼働し始めればきちんと稼働し、夜間に無人稼働することも多くなってきています。

現在Steinhuberでは50種類以上のパーツを自動で曲げており、この数は増加傾向にあります。フェルディナンド・シュタインフーバー取締役はこう述べています。「操作には有資格者が必要ですが、その代わりに生産能力の増加にこれまでほど専門人材を回さなくても済むようになっています。 そしてこの人材を他の業務に投入できるようになっています。」

Flex Cellを導入したことで、Steinhuberでは自動曲げ加工を柔軟、簡単かつ迅速に開始できています。「連結そして連結解除できるこの自動化コンポーネントは柔軟に使用して、従業員を単調な作業から解放することができます。ロット数が比較的少ない連続生産が繰り返し発生する場合でも、セットアップの手間がわずかであるため、効率的に生産可能です」とゲアハルト・シュタインフーバー取締役がこのソリューションのメリットを総括した後に、フェルディナンド・シュタインフーバー取締役はこう付け加えています。「加工品質に感銘を受けています。ロボットはどのパーツも全く同じ位置で掴んで、ゲージに正確に配置しています。これは、非対称部品の場合に非常に重要です。」

展望

「当社は過去数年間、非常に積極的に投資して設備を拡張してきました」とフェルディナンド・シュタインフーバー取締役は前置きした上で、「現在は、プロセスの流れ全体を見直して、改善する時期に来ています。 曲げ加工の自動化は、正しい方向に向かって大きな一歩を踏み出したことを意味しています」と述べています。ゲアハルト・シュタインフーバー取締役は、次の数か月以内にFlex Cellで製造するパーツの数を増やすことを計画しています。「再びFlex Cellに投資する可能性も大いにあります。」

当社製品に関する詳細情報

Flex Cell

曲げ加工自動化コンポーネントFlex Cellを装備すれば、手動のTruBend 7050がTRUMPF最速の曲げセルに生まれ変わります。この移動型ロボットセルは、曲げ加工機への連結も連結解除も素早く簡単に行うことができます。広大な材料保管エリアを備えている一方で据付面積が小さいため、自動曲げ加工の開始に最適な前提条件が整っています。

TruBend Serie 7000, Steh- und Sitzhilfe
TruBend 7050

TruBend 7050は、作業員とマシンが完璧に連携できることを示す模範例です。人間工学に基づいたこの高速マシンは省スペースであり、角度測定システムACBを活用しながら、小中サイズのパーツを高いプロセス安定性と非常に高い品質で曲げます。オペレータは座位又は立位で快適に操作することができ、BendGuard Automaticを使用することで、極めて迅速かつ安全なセットアッププロセスが実現します。 

2025年6月25日現在