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TruLaser Center 7030:万能型の全自動加工機

金曜日の夕方、ハンス・サンダース取締役は安心して工場から帰宅しています。完全自動型のこの工場には、100パーセント信頼できるマシンが備わっているからです。TRUMPFの高生産性レーザ切断・曲げ加工装置数台に加えて、3台のTruLaser Center 7030も3シフト制で稼働しています。その他のマシンとは異なり、この全自動レーザ加工機の能力は、素早く正確に切断することだけにとどまりません。同機は、プロセス安定性の高い部品の取り出しと仕分けや、パレットへの製品の積み上げに至るまで、レーザ切断に関連するすべてのプロセスを最高品質で自動的に処理しています。これは従業員の負担を軽減しているほか、サンダース取締役にとっては専門人材の効率的な投入が可能になっていることを意味しており、生産現場の全体の流れのスピードアップにもつながっています。

VDL Technics B.V.

www.vdltechnics.nl

オランダのボックステルに本社があるVDL TechnicsはVDLグループの子会社であり、複雑な金属コンポーネントの生産と連続組立に特化しています。顧客層には、農業、運輸業と機械製造業に属する企業などが含まれています。時には非常に複雑になることもあるコンポーネントを、VDLでは20~1,500個のロット数で生産しています。同社のポートフォリオには、設計コンサルティングに加えてレーザ切断・溶接、パンチングと曲げ加工が含まれています。VDLはオンラインプラットフォームOrderOn.comでレーザ・曲げ加工部品を提供しています。同社は過去数年間でオートメーションとデジタル化を大きく推進することで、更に成長するための前提条件を築き上げています。

業界
金属加工
従業員数
約130
事業拠点
ボックステル(オランダ)
TRUMPF製品
  • TruLaser Center 7030
  • TruLaser 5030 fiber
  • TruLaser 3030 fiber
  • TruBend Cell 5000
  • STOPAストレージ
アプリケーション
  • レーザ切断
  • 曲げ加工

課題

ハンス・サンダース取締役の工場には、高生産性レーザ装置が数台備わっています。出力4キロワットのTruLaser 3030 fiber、出力6キロワットのTruLaser 5030 fiberと出力8キロワットのTruLaser 5030 fiberがSTOPAストレージに接続されています。ですが、本当に素早く効率的に生産するには、高速マシンだけでは不十分です。サンダース取締役もそのことを理解しており、既に何年も前にTRUMPFに相談を持ち掛けて、部品の取り出しと製品の仕分けを自動的に処理するマシンを希望していることを伝えていました。「それがあれば、従業員の負担が軽減されるだけでなく、下流の加工工程も大幅にスピードアップするはずだ」と確信していた同取締役の希望に沿うマシンが、TruLaser Center 7030です。2021年、この全自動レーザ加工機の1台目がVDL Technicsに設置されました。この装置は現場で広範囲にわたって大きな威力を発揮し、現在では更に2台が追加されるに至っています。兄弟会社のVDL Industrial ModulesとVDL NSA MetaalでもTruLaser Center 7030を1台ずつ購入したため、今日VDL企業グループ全体では合計5台の全自動レーザ加工機が稼働しています。

"ミクロジョイントがなくなったため、マシンのプロセス安定性が高まり、後処理が不要になっています。"

ハンス・サンダース
VDL Technics B.V.取締役

解決策

全自動レーザ加工機TruLaser Center 7030は、レーザ切断に関連するすべてのプロセスを高いプロセス安定性で自動的に処理します。「ここボックステルの生産現場は高度に自動化されています。ここではプロセス安定性が大前提になります。無人切断中にどこかでパーツが引っ掛かって動かなくなってしまったら、問題になってしまいますから」と説明しているサンダース取締役は、TruLaser Center 7030の安全コンセプトに大きな魅力を感じています。例えば、ブラシテーブルに統合されているSmartGateによって、パーツが傾くことが防止されます。「また、ミクロジョイントが不要になっています。そのため、後処理も不要になっています。抜きカスと残材はコンテナ内に落下しますが、その際に切断プロセスがそれほど中断することはありません」と同取締役は述べて、次のように続けています。「これには大いに感銘を受けています。」

パーツを取り出した後は、SortMaster Speedが最大8枚のパレットにパーツを積み上げて、保管位置に移動しています。「そこから自動的にTruBend Cell 5000に回され、次のプロセスステップがすぐに行われることになります」と同取締役は述べて、次のように付け加えています。「これは、私がまさに想像していたものです。「当社の現場で今でも依然として手作業で行っているのは、STOPA高層ラックへの未加工シートの収納だけです。」

装置のプログラミングは、プログラミングソフトウェアTruTops Boostを使用してオフラインで行われています。従来の自動レーザ切断機の場合と比較して、TruLaser Center 7030ではプログラミングが簡単に済むようになっています。同取締役によれば、「当社のプログラマーは装置に上手く対応できており、プロセスの終わりには完成品が出てくるようになっています」とのことです。板厚とコンポーネントの種類にもよりますが、TruLaser Center 7030が1時間あたりに処理する材料の量は54~650キログラムに達します。そのため、3台のマシンが週末に稼働すると、相当な量になります。ですが、3台の全自動レーザ加工機がパーツを整理整頓するため、サンダース取締役にとっては喜ばしい状態になっています。

 

実行

2021年、1台目のTruLaser Center 7030の運転開始作業を行ってから約10週間後、このマシンは初の無人24時間稼働を行いました。従業員のトレーニングは、ドイツのディッツィンゲンとスイスのグリュッシュで開催されました。「レーザ加工と曲げ加工機に携わる全員が、同じ知識レベルを共有していることを重視しています。そうなっていれば、ニーズに合わせてマシンでの作業を任せることができるからです」とサンダース取締役は説明しています。3台のTruLaser Center 7030はどれもSTOPA高層ラックに接続されており、同ラックでは現在580の保管場所が使用されています。

展望

サンダース取締役は「ここ数年間、当社はレーザ切断と曲げ加工に特化する戦略を進めてきました」と説明し、「この両方のテクノロジー専用の工場を建設することを検討しています」と続けています。TRUMPFとの取引関係は1982年から続いていますが、それが変わることはないとのことです。「距離が短いことが大事になるため、TRUMPFのオランダ支社にいる担当者と直接連絡を取れることを高く評価しています。 マシンが複雑になればなるほど、有能でスピーディーなサービスに依存する度合いも高まるからです。」

製品に関する詳細情報

TruLaser Center 7030
レーザ加工用の全自動レーザ加工機

TruLaser Center 7030では、レーザカッティングの全プロセスが一つの機械に初めて統合されました。そのメリットは、リードタイムが大幅に短縮され、加工コストが激減することにあります。その結果、これまでにないほど経済的なレーザ加工プロセスが実現します。

製品へ

2023年12月20日現在