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新型TruBend 8400があれば曲げ加工を恐れる必要なし

コンスタンティン・フィリング取締役は、曲げ加工の開始はもっとスムーズにいくだろうと考えていました。ドイツ・バーデン地方のフリーゼンハイムに本拠を置く同氏の会社が新型TruBend 8400の運転を開始したのは、11月になってからのことでした。「製造技術のラインナップに曲げ加工を追加することを考えていたので、テストユーザーとしてこの装置を導入できたのは嬉しい出来事でした」と同氏は語っています。ですが不運なことに、曲げ加工の唯一の経験者がクリスマス直前に、会社を辞めると切り出したのです。「本当にどうしていいか分からなくなりました」とフィリング取締役は回顧しています。ですが挫けずに努力したところ、モチベーションの高い従業員がそれまで眠っていた才能を開花させ、新型TruBend 8400も高度な技術と能力を発揮し、良い意味で驚かされることになりました。

Villing Technologie GmbH

www.villing-technologie.de

2004年、コンスタンティン・フィリング取締役は1996年に金属加工業者として設立された企業の経営者になり、2005年に同社の商号をVilling Technologie GmbHに改めました。ドイツ・バーデン地方のフリーゼンハイムに本拠を置き、産業用鉄骨構造と溶接構造に特化している同社では、約30人の従業員が働いています。面積6,000平方メートルの工場で、Villingは様々なタイプとサイズの形鋼を加工し、総重量が最大50トンの鉄骨構造を設計・製造しています。同社は顧客に指定基準に従った単純な部品を供給しているほか、コンポーネントや設備全体の開発・設計でのサポートも提供しています。

業界
産業用鉄骨構造
従業員数
約30
事業拠点
フリーゼンハイム(ドイツ)
TRUMPF製品
  • TruLaser 5060
  • TruTube 7000 fiber
  • TruBend 8400
アプリケーション
  • レーザ切断
  • レーザパイプ切断
  • 曲げ加工

課題

Villing Technologie GmbHでは、大型の部品が日常茶飯事になっています。同社が開発・設計・製造している鉄骨構造物の多くは巨大サイズです。その際、Villingでは多種多様な軟鋼に加えてHardoxやWeldoxなどの高強度鋼材も加工しています。「これまで当社ではここフリーゼンハイムで、TRUMPFのTruLaser 5060やTruTube 7000 fiberでこれらの部品を切断していました。そして、半製品を社外に出して曲げ加工を依頼し、その後でここで溶接していました」とフィリング取締役は述べ、次のように付け加えています。「大型部品の運搬だけでも非常に大きな手間とコストがかかっていました。」また、パートナー各社に依存していたため、作業の流れも最適とは言い難い状態でした。将来的に作業時の柔軟性を高め、そしてもちろんコストと時間を節約するため、フィリング取締役は自社の加工ポートフォリオにある隙間を埋めて、曲げ加工を今後は自社で行うことにしたのです。

TRUMPFは同氏に、新世代の大型マシンTruBend 8400をテストする話を持ちかけました。「この装置は2022年11月上旬に納品されて、運転を開始しました。これは全く問題なくいきました」とフィリング取締役は語っています。問題は、曲げ加工の唯一の経験者がクリスマス直前に会社を辞めたときに始まりました。「この従業員は、ディッツィンゲンでのトレーニングにも派遣しておいたんですよ」とフィリング取締役は述べて、当時の心情を明かしています。「どうしていいか分からなくなりました。素晴らしい曲げプレスが導入されたのに、それを操作できる従業員がいなくなったんですから。」ですが、これは同氏の思い違いでした。テニンゲンのTRUMPFエキスパートの手を借りながら、従業員数名がTruBend 8400での作業に思い切って挑戦して、才能と情熱を活かして短期間後に良好な結果を得るに至ったのです。

溶接するには曲げ加工が正確でなければなりません。そこでは、TruBend 8400でも利用可能になった角度測定システムACBが役立っています。

コンスタンティン・フィリング
Villing Technologie GmbH取締役

解決策

プレス力400トン、曲げ成形長さ4.4メートルを誇る新世代のTruBend 8400は、フィリング取締役が自社の生産現場でまさに必要としているパワーを有しています。ですが、このマシンがこれまでの所有マシンの隙間を埋める理想的な装置であるのは、非常に強い力を持っているからだけではありません。「この新型マシンには多数のオプションが備わっており、日常作業が簡単になっています。それはもちろん、曲げ加工という新しいテクノロジーの導入にも役立っています」と同氏は述べています。「板金について多少理解している者であれば、深い背景知識がなくてもスムーズに操作することができます。」

TruBend 8400の改良型マシンコントローラーは、5000シリーズの装置の場合と同様に、マルチタッチスクリーンを使用して快適かつ直感的に操作することが可能です。「若い従業員は誰もがスマートフォンに慣れ親しんでいます。そのため、このようなスクリーンには自然に惹きつけられてしまうのです。そして、するべきことをすぐに理解してしまうのです」と同氏は喜んでいます。新機能には、NCプログラムを含むプログラムを自動作成できるプログラミングヘルプも含まれています。このソフトウェアでは、曲げ順だけでなく、使用するツールも表示されます。オペレータがツールを変更すると、衝突チェックが自動的に行われます。フィリング取締役は、これは初心者以外にとっても最適であると考えています。「TruBend 8400は考える作業をたくさん引き受けてくれて、オペレータにはすべてがディスプレイに分かりやすく3Dで表示されます。

色々試しましたが、パーツが引っ掛かって動かなくなってしまったことはありません」と同氏は語り、次のように付け加えています。「TruBend 8400であっても、素人が非常に複雑な曲げ加工を即座に行うことは不可能ですが、単純なU・Z曲げ加工であれば、2~12ミリメートルの材料で既に上手くできるようになっています。」また、同氏は曲げ精度に関しても非常に満足しています。「この度8000シリーズでも利用可能になったセンサーベースの角度測定システムACB Laserを試してみました。下流の溶接工程では曲げ加工の精度が非常に重要であるため、これは素晴らしい機能です。」それに加えて、同氏はオープンハイトが880ミリメートルであることにも大きな魅力を感じています。「このおかげで、小型の制御盤であれば1回の作業工程で曲げられるようになっています。これは既に新規オーダーの獲得につながっています。」

実行

スタートは波瀾万丈でしたが、フィリング取締役はまた再び非常に楽観的に考えています。5月からは、曲げ加工の経験もある新しい従業員がメンバーに加わっています。「この従業員がいれば、マシンの性能がより一層発揮されるようになるはずです」と同氏は確信しています。なぜならば、TruBend 8400にはまだ多くの能力が潜んでいるからです。「困難な状況でもこれほど上手く切り抜けられたのは、もちろんテニンゲン所属のエキスパートのおかげでもあります。皆さんはコンサルティングに始まり、運転開始作業から現在進行中の運転に至るまで、当社を常にサポートしてくれました。」

 

展望

既に現時点で、Villingが社外に曲げ加工を依頼することはなくなっています。「作業の流れが柔軟になっただけでなく、もちろんコスト削減にもつながっています。曲げ加工を自社に導入したことは正しい判断であったと確信していますし、TruBend 8400は導入に際して最適なマシンでした」とフィリング取締役は述べています。「現在、重量部品は依然としてクレーンでマシンに供給されています。ですが、問い合わせ案件が進行中であり、これが正式な依頼になれば、従業員の負担を軽減するベンドエイドが次のプロジェクトになることになっています。」

新世代のフレキシブルな大型マシン

TruBend 8000シリーズ、フレキシブルなラージフォーマットマシン
TruBend 8000シリーズ

新世代のTruBend 8000シリーズの第1弾マシンの特長としては、多種多様な加工での優れた精度、最大880 mmのオープンハイト、大きいフレームギャップと230~400 tのプレス力が挙げられます。このマシンは、長さ8メートルまでの非常に大型で重いパーツをタンデム運転で加工することができます。革新的な下型移動機構、CNC制御によるクラウニングと6軸バックゲージが利用可能であり、アプリケーションで完全な自由度が生み出されます。角度測定システム、簡単かつ直感的に操作可能なコントローラーや、プレスビームのすぐ上での操作を可能にするMobileControlに代表される人間工学分野でのスマートなソリューションなどの多数のオプションにより、オペレータの作業時の負担が軽減されます。

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2023年12月7日現在