CLAASの曲げ加工現場では、ロット数50~200、複雑な部品と小さい許容誤差が特徴になっており、要件が高くなっています。それと同時に、コスト圧力と有能な専門人材の必要性が高まっています。従って、CLAASでは理にかなった措置としてオートメーションを導入することになりましたが、既存の生産現場に有意義に組み込めることが前提条件となりました。「オートメーションが自己目的になってはなりません」と、CLAASバート・ザウルガウ工場のマルコ・シュヴァープ板金加工部長は述べています。「当社の部品、ロット数、そして特に従業員にマッチしなければならないのです。」
オートメーションに投資
ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州ハルゼヴィンケルに本社を置くCLAASは、革新的な農業機械メーカーとして世界中で名声を得ています。同社はバート・ザウルガウ工場で、飼料収穫機のコンポーネントならびにフォレージハーベスターの取り付け装置を製造しています。「このセグメントの製品は多品種になっています」とシュヴァープ部長は説明しています。まさにその点が、長い間曲げ加工で特に大きな課題になっていました。「加工している部品には、一度曲げるだけのシンプルなパーツもあれば、時には13回も曲げる非常に複雑なコンポーネントもあります」と同部長は具体的に述べています。そこで、オートメーションに重点を置いた企業グループ全体の投資プログラムの一環として、CLAASは意識的に自動曲げ加工を段階的に導入することにし、TRUMPFの曲げ加工機TruBend 5000と自動ツールチェンジャーToolMasterならびに曲げ加工機TruBend 7050とそれに付属する曲げ加工自動化コンポーネントFlexCellを購入することにしたのです。
身体にかかる負担が軽くなり、生産性が向上
旧式のプレスブレーキの代わりに、TruBend 5000と自動ツールチェンジャーを導入したことで、日々の作業での柔軟性が向上し、身体にかかる負担が軽くなっています。「加工に使用しているツールは長くて重く、クランプ長さは3メートルになることもあります」とシュヴァープ部長は語っています。「それを従業員がシフト当たり何回も手作業でセットアップしなければならない状況では、身体に非常に大きな負担がかかることになります。」これに関して、自動ツール交換は大きなメリットをもたらしています。また、それより更に重要な効果も得られています。同社の特殊な曲げツールは、これまでは既存の装置でしか使用できなかったため、ボトルネックになっていたのですが、新しいマシンを設置したことで、この問題が改善されています。「今では、大型部品を2台のマシンで同時並行で生産できるようになっているため、計画の確実性が大幅に高まっています。」
FlexCellを使用することで最大限の柔軟性が実現
ですが、オートメーションに向けて本当に画期的であったのは、TruBend 7050とFlexCellでした。後者は、フレキシブルで後付け可能なTRUMPFの曲げ加工自動化コンポーネントであり、あまり手間をかけずに連結解除して、再び連結することができます。そのため、TruBend 7050を必要に応じて自動曲げセルに変身させることも、そしてその後で迅速に手動プレスブレーキに戻すことも可能になっています。「FlexCellは当社にとって理想的なエントリーマシンでした」とシュヴァープ部長は述べています。「大きめのロットを自動生産できる一方で、必要に応じていつでも再び手動で作業できるようになっているのですが、 この柔軟性が購入時の決め手になりました。」
今日、この装置は日々の生産活動で主に自動で使用されており、週末や夜間シフトでは無人稼働することもあります。それと同時に、部品が複雑な場合や、突然生産能力が必要になった場合などに備えたバックアップでもあり続けています。
無人稼働でも一定の品質を維持
オートメーションによってもたらされる高い自由度に加えて、CLAASでは部品品質も常に最優先事項になっています。それは企業理念の一部になっているのですが、品質を重視する姿勢には、生産プロセスも影響しています。曲げ加工後、多くの部品はロボット溶接されるため、許容誤差が小さくなっているのです。「ここでのレベルは、プラスマイナス0.25度です」とシュヴァープ部長は述べています。「この精度を、ロットの初品から最終品まで維持しなければなりません。それは、装置が夜間に無人稼働している場合も同様です。」自動装置はその期待に応えており、同部長のチームはFlexCellの成果を非常に高く評価しています。品質が一定で、プロセスが安定して進行しており、大きめのロットでの不良品が防止されているからです。
曲げ加工は粋な作業
家族経営企業として、CLAASでは従業員に対する責任を常に意識しています。それは、新しいテクノロジーによってプロセスが抜本的に変化する場合にも当てはまり、特に重要になります。「もちろん、従業員は最初は自動プロセスに対して畏れを抱いていましたが、それはすぐに解消しました」とシュヴァープ部長は説明しています。現在、従業員はモニタリング、工程改善や品質管理などの他の業務に当たっています。 「特に若手社員にとって、ロボットプログラミングとデジタル工程管理は非常に魅力的なテーマになっています」と同部長は述べ、こう続けています。「オートメーションによって、曲げ作業者の職業価値が著しく高まっていると思っています。」
生産性が向上し、シフト数が減少
投資は経済的にも奏功しています。TruBend 5000での作業で、CLAASでは生産シフト数を3から2に減らすことに成功しました。「このマシンは、以前のマシンより速いわけではありませんが、 全体的に生産性が高まっていて、それが大きな違いを生み出しています」とシュヴァープ部長は説明しています。
CLAASにとって、バート・ザウルガウ工場での措置はまだ始まったばかりであり、 それに続くオートメーションプロジェクトがレーザ領域などで既に検討されていますが、そこでも実用的なアプローチが重要になっています。 同部長は次のように総括しています。「もちろんオートメーションは当社にとってチャンスですが、経済的であり、品質が改善し、従業員がサポートされるところに有意義に導入しなければなりません。 今回の曲げ加工機2台では、まさにこれを実現することができています。」










