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Jennifer Lieb

工具に長期間読み取れるマーキングをレーザで施すことで、容易な識別が可能に

具箱にあるスクリュードライバーに手を伸ばす時には、サイズが正しいことをひと目で見分けられるようになっている必要があります。PB Swiss Toolsの製品では、TRUMPのマーキングレーザでマーキングを施すことで、長年使用した後でもそれが可能になっています。

PB Swiss Toolsのマルコ・バウマンCEOは、最新製品シリーズのマーキングされたばかりのスクリュードライバーを誇らしげに眺めています。この工具のグリップには、ロゴとマーキングが極めて鮮明に施されています。家族経営企業である同社の5代目社長であるバウマンCEOにとって、これは単なるデザイン上のディテールだけではなく、スイス・エメンタールの中心部で曾祖父のパウル・バウマン氏が100年以上も前に目指した目標に、すなわち革新的な技術を駆使して長持ちする工具を製造することにまた一歩近づいたことを意味しています。

適切な工具をひと目で識別

PB Swiss Toolsでは、工具のマーキングを非常に重視しています。「マーキングが当社製品の外観の一部として重要なのは、企業ロゴが入っているからだけではなく、これを見れば、ユーザーは適切なスクリュードライバーをひと目で見分けることができるからなのです」と、PB Swiss Toolsのアドリアン・ケルネン・エンジニアリングプロジェクトマネージャーは説明しています。 それに加えてPB Swiss Toolsでは、各工具タイプ別にグリップのエンドキャップに異なる色を付けています。マーキングはこの効果を強調しており、作業者はそれぞれのネジ形状のアイコンを見て、プラスネジ、トルクスネジまたは六角穴付きネジを素早く見分けることができます。「以前は、スクリュードライバーのマーキングを印刷していましたが、それには非常に長い時間がかかり、印刷したマーキングは使用と共に次第に擦り減ってしまいました。 それに加えて、従業員が作業中に溶剤を使用しなければならなかったため、労働安全の面でも問題になっていました」と同プロジェクトマネージャーは述べています。従って、工具自体と同様に高品質のマーキングを得るには、新しい工法を導入する必要があったのです。

正しい工具を素早く掴めるように、レーザが工具のエンドキャップにそれぞれのネジ形状のアイコンをマーキングしています。

アドリアン・ケルネン・プロジェクトマネージャーは、完成した工具の品質を点検しています。レーザを使用することで、グリップに工具自体と同様に高品質のマーキングが施されています。

マーキングレーザを導入したことで、従業員がグリップに手作業でマーキングする必要がなくなっています。

レーザを使用することで長持ちに

同社はマーキングレーザを導入することに決めました。「マーキングに塗料を使用しなければ、時間の経過と共に擦り減ることもありません。従ってレーザでマーキングすれば、印刷した場合よりも大幅に長持ちするだけでなく、乾燥時間も不要になります」と同プロジェクトマネージャーは説明しています。ただし、PB Swiss Toolsが使用しているのは、ありきたりのマーキングレーザシステムではありません。「もうかなり前からTRUMPと一緒に仕事をしていて、いつも良いアドバイスとサポートを受けていました。そのため、当然のごとくマーキングにもTRUMP製品を使用することになったのです」とバウマンCEOは述べています。

テストを数回行った結果、TruMark 3330 UVレーザが最適であることが判明しました。その理由は、PB Swiss Toolsではプラスチック製グリップにカラートーンに応じて黒色または白色のマーキングを施して、問題なく読み取れるようにしているからです。それに向けて同社では、レーザパラメーターをグリップ素材にピタリと合わせて調整しました。「UV波長を有するこのマーキングレーザは、ポリマーのマーキングに最適であるほか、パルスエネルギーが高いため、生産性も高くなっています」とケルネン・プロジェクトマネージャーは述べています。これは実用的な標準マーキング以外でも上手くいっており、同プロジェクトマネージャーによれば、「様々なモチーフに非常に柔軟に対応可能で、お客様それぞれの要望に大きな手間をかけることなく応えられている」とのことです。 

オートメーションで生産性が向上

PB Swiss Toolsでは、200種類以上のスクリュードライバーの組み立てに全自動設備を使用していますが、これは同社にとって大きな進歩を意味しています。「以前は、従業員が工具の刃を手作業でグリップと組み合わせてから、手動で印刷していました。 新しい設備では、マーキングレーザを極めて簡単に組み込むことができたため、両方の製造工程がひとつになっています」とバウマンCEOは述べています。これは同社にとって時間の節約につながっていると、ケルネン・プロジェクトマネージャーは次のように説明しています。「この設備のサイクルタイムは5秒です。つまり、5秒ごとにスクリュードライバーの組み立てとマーキングが完了しています。その結果、生産性が大幅に向上しています。」

レーザがグリップにカラートーンに応じて黒色または白色のマーキングを施して、問題なく読み取れるようにしています。

マーキングレーザシステムを自動組立設備に組み込むことで、5秒ごとにスクリュードライバーの組み立てとマーキングが完了しています。

PB Swiss ToolsではTRUMPFのマーキングレーザシステムTruMark 3330を使用して、200種類以上のスクリュードライバーにマーキングを施しています。

今後も更に進歩

バウマンCEOは、大きく期待しながら将来を見つめています。「出来ることなら、全製品をレーザでマーキングしたいと思っています。」 その言葉の通りに、同CEOは既にTRUMPのマーキングレーザシステムをもう1台購入するに至っています。TruMark Station 5000とTruMark 3330マーキングレーザを使用して、PB Swiss Toolsは少量生産をテストしながら、マーキングレーザシステムが統合されたフルオート設備で生産する製品を徐々に増やしています。当然のことながら、高い効率と最高レベルの品質が得られており、「家族の伝統を受け継ぐことが出来ていることを、誇りに思っています。また、TRUMPのおかげで、文字通り何年経った後でも感じられる品質をお客様に提供できるようになっています」と同CEOは述べています。

作成日 2025/11/13
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