解決策
SANOの溶接技師、ダヴィッド・ファルクナー氏は2021年初頭にTRUMPFの自動溶接セルTruArc Weld 1000と出会って以来、それに感銘を受けています。「このシステムの操作はとても簡単で、複雑な部品を溶接する場合でもCNCの知識が要りません。バーチャルトレーニングをスマートフォンで受けた後、すぐに作業を開始することができました。」マティアス・ヴィンクラー取締役もこの溶接セルの実力に満足しています。「集塵システム、眩光防止カバー付きのハウジングとFronius製の高出力溶接電源から成るこのトータルシステムは、従業員が安心して作業できる最先端の作業場です」。SANOではTruArc Weld 1000を使用して、安全関連の量産品を溶接しています。このシステムは一度セットアップしてしまえば、トレーニングを受けていない作業員でも部品の追加供給を行うことができます。そのため溶接技師には余裕が生まれ、プロトタイプや少量生産品の製造に時間を割けるようになります。ヴィンクラー取締役は「当社は成長し続けます」と話したうえで、「TruArc Weldを活用して、今後は生産の品質だけでなく、スピードもこれまで以上に高めていきます」と述べています。
実行
SANOでは既にTruArc Weld 1000で車椅子を階段運搬車に固定するためのフッククランプなどの量産品を溶接しています。マシンに付いているQRコードからバーチャルトレーニングを呼び出して受講すれば、すぐにこの溶接セルを生産ラインに組み込めるようになります。SANOで取り扱っている部品の大多数は比較的小型であるため、同社では2ステーションモードも役立てています。作業エリアは拡張可能な仕切り壁で区切れるため、SANOでは主要工程と並行し複数部品の加工が可能となっています。