TruPulse nano

貨幣の極印のエングレービングでは、極めて高い精度と卓越した表面品質が求められます。しかもそれが、深くで鋭いエングレービングを生み出しながら、極印の安定性を損なうことなく実現しなければなりません。

高いパルスエネルギーと卓越したビーム品質が得られるTruPulse nanoは、精緻なエングレービングと正確な深さ制御に適しています。PulseTune™を利用して、パルス幅とパルスエネルギーを柔軟に調整することができるため、エレクトロニクス、医療技術や金型製造での複雑なエングレービングに理想的です。その結果、品質が向上し、不良品が減少し、開発期間が短縮されます。

バッテリー端子は、銅、アルミニウムやニッケルなどの融点が異なる異種材料から構成されていることが少なくありません。そこでの溶接スポットには精度と再現性が高く、損傷が防止されることが求められます。

TruPulse nanoの短いナノ秒パルスを利用すれば、入熱量を正確に制御して、材料の変形ならびにセルやコンポーネントでの熱による損傷を防止することができます。当社の特許取得済みのナノ秒溶接技術では、薄い材料や銅などの高反射性材料であっても、強力な機械的・電気的接合が保証されます。

電気モーターのヘアピンの絶縁層剥離では、塗膜を気孔なしで材料をいたわりながら、しかもその下にある銅を損傷することなく正確に除去する必要があります。

TruPulse nanoは、要件の高い材料除去向けに専用開発されたビーム設定で提供されています。パラメーターが微調整可能なTruPulse nanoなら、各種の絶縁材が確実に除去されます。また、パルス幅が短いためヘアピンが保護され、最高レベルのプロセス安定性が実現します。

コーティングされた極薄の銅・アルミニウムフィルムなどのデリケートな材料を、フィルムやコーティングに熱による損傷を与えることなく、非常に正確に、しかもバリなしで高速切断することが求められています。

PulseTune™テクノロジーを搭載し、短いパルスを特長とするTruPulse nanoを使用すれば、入熱量がごくわずかに抑えられ、デリケートなコーティングがデラミネーション、燃焼や剥離から保護されます。その結果、バリのない良好な切断エッジが生み出され、バッテリー寿命が延び、プロセス安定性が高まり、材料コストが低下します。

製品へのマーキングは、長持ちし、コントラストが強く、読みやすくなければならず、しかもそれが金属、フィルムやプラスチックなどの多種多様な材料で実現することが求められます。それに加えて、自動車、医療技術やエレクトロニクスなどの産業用途では、プロセス速度も高くなければなりません。

TruPulse nanoでは、デリケートな材料へのマーキング用途で出力を非常に柔軟に制御することができます。最大48種類の波形から選択できるため、プロセスを柔軟に調整することができます。ナノ秒パルスなら、表面が反射するかコーティングされている場合でも、正確でコントラストの強いマーキングが低温で実現します。