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Dr. Manuel Thomä

「サービスエンジニアは、1日に6回も防空壕に逃げ込まなくてはなりませんでした」

ーリ・ポストリガン氏はウクライナでTRUMPF製品の販売とサービスを、アリエ・エルマーレム氏はイスラエルで同じ業務を担当しています。ロシアによる侵攻ならびにハマスによる攻撃以降、どのような条件下でお客様のために仕事をしているかについて、販売代理人として活躍している両氏にお話を伺いました。

ポストリガンさん、エルマーレムさん、 2022年2月24日にロシアがウクライナに侵攻し、2023年10月7日にハマスがイスラエルを攻撃しました。母国とご自身の人生を変えることになったこの日のことを思い出して頂けませんか?

ユーリ・ポストリガン氏:プーチンの命令でロシア軍が国境を越えた時、ウクライナは3日で終わりだと思いました。ウクライナにはちゃんとした軍も武器もなく、戦争に対する心構えができた国民もいないと思っていたのです。 6人いるサービスエンジニアのうち、3人は戦線に行くことに決めました。今でも戦っていて、そのうち1人は最近オデッサで攻撃に遭って負傷しましたが、幸いなことに快復しました。

アリエ・エルマーレム氏:2023年10月7日にハマスが攻撃してきた直後に、7人から成るサービスチームのうち、3人のサービスエンジニアが軍に徴兵されました。私達のチームはその日のうちに、お客様がこれを感じ取ることがあってはならないと決意しました。そのため、この数か月は非常に厳しい状況でした。やっと一昨日になって、3人のサービスエンジニアのうちの最後のメンバーが戦場から帰ってきたところです。

ユーリ・ポストリガン氏、ウクライナでTRUMPF製品の販売とサービスを担当

アリエ・エルマーレム氏、イスラエルでTRUMPF製品の販売とサービスを担当

この紛争はお客様にどのような影響を及ぼしましたか?

アリエ・エルマーレム氏:イスラエルでは、北部ならびにガザ地区との国境沿いの南西部が影響を受けています。一部のお客様はそこにいて、ロケット攻撃を受けながらも、この数か月事業活動を維持しています。 とは言え、最初の頃は生産用シート材の供給不足に悩まされました。一部のサプライヤーが最初はそこへの供給を停止したからです。また、従業員が避難して不足していた企業もありました。そのため、TRUMPFマシンの取り扱いについてお客様の新入社員に教育を施さなければならないこともありました。また、安全性の理由からTRUMPFがこの地域への従業員派遣を中止したため、新しいマシンの運転開始作業も担当しなければなりませんでした。

ユーリ・ポストリガン氏:ウクライナの工業地帯は、どちらかというと同国の東部に位置しています。これはまさに、ロシアが爆弾で攻撃して占拠している地域です。多くの企業は、生産拠点をウクライナの西部に移転しました。男性が戦線に向かい、一部は国外に避難したため、労働力を失うことになりました。

戦争が始まったことで、お客様との関係はどのように変化しましたか?

ユーリ・ポストリガン氏:既に戦争の前から、お客様の要望に焦点を当てていました。例えば、交渉でお客様に圧力をかけることは一切ありませんでした。競合他社と比較して、パートナーシップを非常に尊重した特別な関係を常に維持してきています。それでも戦争の前には、例えばこちらの対応スピードが十分ではなかった場合などに、厳しいお言葉を頂くこともありました。それが今では、全員が運命共同体であることを誰もが理解しています。問題が発生した場合は、困難な状況でも最善の解決策を見つける方法を腹を割って話し合っています。

イスラエルではどうですか?

アリエ・エルマーレム氏:こちらでも、お客様と一致団結しています。そして、日々戦争の影響を被っているお客様を優先しています。それには、例えばガザ地区との国境沿いにあるキブツ(注:集産主義的協同組合)に拠点を置くお客様が含まれています。ここラヒムは、テロリストの襲撃を受けた場所で、キブツの組合員が数人殺されました。 その時、テロリストはお客様の板金加工現場にもやってきて、周囲に向かって射撃し始めました。
去年の10月の攻撃から2週間後、チーフエンジニアと私は、そこに出張する許可を軍当局から受けました。私達が工場に現れた時、そこのサービス責任者は完全に呆気に取られていました。その方からの電話なしでこちらが訪問してきたからです。私達はこう伝えました。「様子を見にきたんです。マシンの運転を再開しようと思って、スペアパーツを持ってきました。」

この状況に他社はどのように対応しましたか?

アリエ・エルマーレム氏:私達は非常にハイレベルのサービスを提供しています。TRUMPFのために9人のサービスエンジニアが活動していますが、競合他社の多くは2人しかいません。お客様がこれに慣れることが、差につながっています。 私達がお客様を訪問するのは、マシンの購入希望がある時だけではありません。こちらのサポートが必要な時は、いつでもお客様のところに向かっています。レバノンとの国境沿いの地域でマシンの運転開始作業を行いましたが、それはそこがロケット攻撃を受けていた間のことでした。サービスエンジニアは、1日に6回から8回も防空壕に逃げ込まなくてはなりませんでした。レバノンまでの距離は短いため、避難に残された時間は毎回数秒程度しかありませんでした。

ユーリ・ポストリガン氏:ウクライナでは、一部の競合他社は市場から消え去ってしまいましたが、 私達は残り続けています。

将来に向けての希望は?

ユーリ・ポストリガン氏:ここは非常に困難な状況になっています。戦争を理由に、世界中のすべてのパートナーから少し優先的に対応してもらえれば、とてもありがたいと思っています。残りは自分達でやり遂げます。

アリエ・エルマーレム氏:従業員、そしてお客様の家族のうち、現在イスラエル軍に従軍しているか、人質に取られている方全員が、元気に帰ってくることを願っています。そして、皆が間もなく再び普段の生活に戻れることを願っています。

作成日 2024/08/22
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