適切な方策を講じることで、パーツの経済性を高める設計が実現します。その鍵は単部品数と作業工程の削減にあります。ここに表示されているコンソールでは、元来は3個のパーツが4本の溶接シームで接合され、別途ネジ切りが行われていました。新設計された同パーツはわずか1体の曲げワークから構成されており、溶接は行われません。曲げ加工をもう一つ追加すれば、板厚を薄くすることさえも可能であり、直接パンチングマシンでタッピングできるようになります。
シートパーツ設計
パーツを改善する際には、軽量化、費用削減や機能性向上などの観点があります。板金部品を入念に検討して設計することで、レーザーカッティング/パンチング/曲げマシンの性能を最大限に活用して、材料、費用と手間を削減することが可能になります。
例: 軸ストッパーの最適化
従来の製法では、軸ストッパーは半製品と切削部品を溶接して生み出されます。この製法では作業工程が多いため、膨大な時間がかかると同時に、大量の費用も発生します。2つの板金部品から成る新設計を採用することで、パーツ数、接合工程と材料消費量が低下します。
1. 鋸切断
... 全部品を寸法通りに切断。
2. 切削
… 接触面、長穴と段差。
3. 穴開け
… 部品の穴すべて。
4. 溶接
… 4部品すべて。
5. レーザカッティング
… シートを任意の形状に切断し、穴開けを担当。
6. タッピング
… ネジ切りの場合より高い強度が実現。
7. 曲げ加工
… 溶接に代わって部品を加工し、パーツ数の低減に貢献。
8. 生産費用46 %減
… 新設計の効果